池江璃花子さんが白血病を公表されてから、骨髄バンクに興味を持った人もいると思います。
骨髄バンクの登録方法をご存知でしょうか?
少し怖いイメージを持っている方もいると思いますが、リスクはあるのでしょうか?
登録にお金はかかるのでしょうか?
登録方法や登録可能な人、不可能な人などまとめてみました。
目次
骨髄バンクドナー登録方法
競泳の #池江璃花子 さんが #白血病 を公表されました。白血病は様々なタイプがあり池江さんがどのような病状かは不明ですが、なかには #骨髄移植 を要するものもあります。 #骨髄バンク にはドナー登録の他に寄付などの支援もあります。まずは知って下さい。⦅骨髄バンクHP⦆https://t.co/r32Wz69uAU pic.twitter.com/WStd5Yu0i3
— 走れ!黒ブタ。 (@runrunkurobuta) 2019年2月12日
骨髄バンクドナー登録可能な人
- 骨髄・抹消血幹細胞提供の内容を十分理解している人
- 年齢18歳以上54歳以下の健康な人
- 体重:男性45kg以上・女性40kg以上の人
ドナー登録した方全てが提供できるわけでは無く、骨髄・抹消血幹細胞を提供できるのは20歳以上55歳以下になります。
つまり18歳から登録はできますが提供可能な人になれるのは20歳過ぎないとダメなのですね。
逆に54歳で登録した人は55歳までの誕生日まで10日以上なければ対象外となってしまうようです。
データベースに登録されるまで最長10日を要するからというのが理由です。
骨髄バンクドナー登録できない人
- 腰の手術を受けたことがある人
- 病気療養中・服薬中の人(気管支喘息・肝臓病・腎臓病・糖尿病等の慢性疾患)
- 次の病歴のある人(悪性腫瘍(癌)・膠原病(慢性関節リウマチ等)・自己免疫疾患・先天性心疾患・心筋梗塞・狭心症・脳卒中)
- 悪性高熱症で本人または家族に病歴のある人
- 最高血圧151以上または89以下の人
- 最低血圧が101以上の人
- 輸血の経験がある人、貧血、血液の病気がある人
- ウイルス性肝炎・エイズ・梅毒・マラリアなどの感染症がある
- 食事や薬で呼吸困難や高度の発疹などの既往がある人
- 過度の肥満(体重kg÷身長m÷身長mが30以上)
ドナー登録できないケース、結構ありますね。
やはり健康でなければ人を助けることは難しいのですね。
追記:2月12日日本骨髄バンクのTwitterが更新されました。
ドナー登録はお近くの献血ルーム等へ!申込書の記入と2mlの採血だけでOKです。
引用:Twitter
登録可能な人は献血ルームで申し込めるようです!
骨髄バンク登録後の流れ
登録したら即提供できるわけでは無く、適合する人がいた場合はその通知から提供まで平均120~130日ほどかかるそうです。
この適合するかどうかというのは白血球の成分(型)が合うかどうかだそう。
一般的な血液型というのは赤血球の型の話です。
白血球の型(HLA)というのは数万通りあるといわれるそうです。
一致した人を見つけるのがいかに大変かわかりますね。
提供にあたって採取する約1ヵ月前から検査や自己採血の為、週1回ほど通院が必要になります。
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画像引用:ドナー候補者のご家族へ
■適合通知が来た後、説明と検査を受けます。
問診や採血を行います。
■そのあとの最終同意では提供者の家族も同席で提供意思の確認が行われます。
この最終同意が確認され次第、患者さんは移植の準備に入りますので、この後の撤回はできなくなります。
この骨髄移植の瞬間をずうっと待ち望んでいた患者様です。
裏切るようなことは許されませんね。
■採取前検診が始まります。
これは提供の1~1ヵ月半前に行われるより詳しい検査です。
骨髄採取方法
採取方法は「骨髄採取」「抹消血幹細胞採取」の2種類ありますよ!
骨髄採取
- 1~2回通院し自己血採血をする(自分の血をとる)
- 全身麻酔をして腰の骨(腸骨)から専用の針で骨髄液を吸引する
抹消血幹細胞採取
- 3~4日の通院または入院をし白血球を増やす注射をする(G-CSF)→造血幹細胞が増える
- 専用の機器を使って腕に針を刺し抹消血幹細胞を採取する
画像にするとこんな感じです。
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画像引用:ドナー候補者のご家族へ
採取後、骨髄採取は通常2日ほどで退院できますが1週間ほど無理をしないこと。
抹消血幹細胞の採取は翌日の退院が多いようです。
こちらも1週間ほど無理はしないほうが良いそうです。
骨髄提供にリスクはある?
骨髄提供と聞くと少し怖いイメージがあった人もいるかもしれませんが、骨髄バンクの認定を受けた専門性の高い病院、専門の医師によって行われます。
ドナー(提供者)の健康と安全を最優先で行われるようですので他の医療行為に比べて必要以上にリスクが高いわけではありません。
ただ全身麻酔で腰に専用の針を…と聞くと確かに日常では縁がなさ過ぎてドキドキしますよね。
痛みに関しては全身麻酔で行う骨髄採取も痛みは最長でも7日間、抹消血幹細胞の採取の方は薬で白血球を増やす影響で骨が痛むこともあるようですが、薬の消失とともに治るようです。
どちらも生活に支障がでるような痛みはないようですね。
骨髄提供や登録にお金はかかる?
ドナー(提供者)側にお金がかかる事はないようです。
ドナーの入院費(術前健診・自己採血・術後健診)のお金は患者さんの保険で支払われます。
個室になったりその時の専門病院の空きによって患者さん側の金銭負担はかなり変動があるようです。
ちなみに専門病院への交通費等も申請すると戻ってくるようです。
つまり提供者に金銭の負担は一切ないということです。
骨髄提供への謝礼はある?
特に謝礼はありません。
そもそも相手の情報は開示されません。
年齢と性別くらいなら教えてくれるようですが…。
謝礼はないですが、例えばドナー(提供者)がA型で患者さんがB型だった場合、A型の骨髄提供を受けた患者さんの血液型もA型に変わるそうです。
それと無事に終わった後、骨髄バンクを通して1年間手紙の交流などは許可されているようですよ。
人の血液型を始め、人生も変わった瞬間を間近で見る経験ができることは、どんな謝礼より得難い経験ではないでしょうか?
まとめ
今まで沢山の有名人・著名人の人も闘病され1992年から開始された骨髄バンクですが、54歳以下しか登録できないこともあり常にドナーが足りない状態が続いています。
骨髄提供ができるのには回数が決まっていて2回までという情報もありました。
白血球の型が適合すれば生涯で、もしかしたら2人の命を助けられるかもしれません。
昔白血病の女の子の本を図書館で読みました。
「ママ、ごめんね」というタイトルの11歳の女の子が白血病と闘った話でした。
自分とそれほど年齢の変わらない女の子が腰に針を刺す検査を必死に頑張っている描写は今でも忘れられません。
助けて!と我が子の泣き叫ぶ声を聞いてどれほど代わってあげたかったか…。
親になった今、初めて読んだ小学生の時とは違う気持ちがあります。
そしてその女の子と同じように今日も闘っている人がいる。
1人でも多くの提供者を待っている現実があります。
ドナー登録は無料ですし、その後の検査や手術もお金の心配はいらないです。
心と体の準備は必要ですが…それも適合する人がいれば、見つかればの話。
自分もとても考えさせられました。
読んでいただきありがとうございました!